この問題は、適法行為であっても自分の意に沿わない事柄を感覚的に否定する、いわゆるNIMBY(ニンビー、Not In My Back Yardの略)による反対であり、住民による施設排除への要請には合理性が無いと思えます。 そして、各自治体は今後、さまざまな地域で起こるであろう同様の紛争に対して、「社会的囲い込み」の手法で問題の解消にあたるべきで、そのための技術を身に付けていくことが必要です。
「適法であり必要性はあろうとも自分の近所では許さない」という姿勢をもつ住民を“NIMBY(ニンビー)”と呼ぶことがあります。Not In My Back Yardの略で、「自分の家の裏ではダメ」と主張する言葉からきていますが、本件で業者の撤退を望む声は、まさにこのニンビーに当てはまると思えるのです。 いささか細かい区分けですが、ニンビーはノイジー・マイノリティーとも異なります。ノイジー・マイノリティーには、全てとは言えずとも、中には妥当性や汲むべき正論が内在している場合があります。しかし、あえてニンビーと位置付けるのは、論理的正当性や合理性を見出しにくいケース。つまり多くの人にはエゴや我がままと映ってしまう状態にあります。本件は、そういう状況だと僕は感じました。