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まつどTODAY~松戸市議会議員 みのわ信矢のまちづくりブログ

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第13代○○家

新・旧住民に関するブログを書いたので、関連してもう一つ。

地元で生活をしていると時折、「うちは松戸で10代以上続いた家系だ」というような話を耳にします。
しかし現在の松戸市のほとんどは所謂「天領」で、土地の広さとの割合からすると農家は少ない。開拓すら明治期は他の地域と比較するととても少なく、大正に入ってから増え始めたと言われています。商売をしている方々のほとんどは戦後からですし、農地解放の際には、全て合わせても広くはない農地を小作人のみならず開拓者にも分け与えられ、そういった方々による様々な営みにより本市の近代的基礎ができあがっています。

本市で地主と言われる人たちの中には、明治になる前から土地を所有していた方々と、この農地解放の際にある程度の土地を手にした人たちがいますが、前述の背景からみて、明治前から土地を所有していた家系はごくわずかで、絶対数は他の地域と比べると圧倒的に少ないはずだと見られており、○○代続いた家系などはほとんど無いだろうと思います。

ところで、90年代に入った一時期、家系図をつくることが盛んになった時期がありました。士業の方々と古物商を営む人たちによって家系図づくりが請け負われ、商売としてはうまみのあるものだったそうです。その時に起こった現象として、「家系図をちょっと細工できないか」という相談が結構あったようです。自分は「この土地で○○代続いた家系の子孫」だと思っていたのに、調べてみるとそう長く続いている家系ではなく、拍子抜けした。でも、いろいろな人に歴史ある家系を吹聴してきてしまったので、引っ込みもつかないという人が、そのような相談をしたというのです。家系図は法律的には価値のあるものではないので、実際、都合の良い解釈(というか自覚的な誤認)によって書き換えられることも少なくないのだそうです。

家系図にこだわる方々について、どうこう言うつもりはありません。また、自分の中に歴史を感じようとすること自体は、ある意味では大切な事だとも思います。
ただ、松戸市の都市化の流れの中で、区画整理事業が日本で最も多い自治体の一つであり、市街地の40%を超える土地が区画整理によるものであることと、明治前から土地を所有していた家系の絶対数の少なさは、どこかで関係していると感じることがあります。

「歴史のある家系の地主は偉くて、近代からの地主は嘘つきだ」とか、そんなことを言いたいわけではありません。そして、区画整理事業そのものが、都市整備の手法として程度の低いものだとするわけでもありません。
ただ、もし、戦前までの松戸の土地所有者の多くに、明治前からの家系からなる方々が割合として多かったら、字名が簡単に書き換えられ、路線価としての資産価値はあがったとしても分譲や保留で所有面積そのものは減少する区画整理事業を、これほどまでに多く展開されなかったのでは無いだろうかと思うことがあります。面積を減らすことへの抵抗感をとても強く持つ地主は多く、それは利益や価値だけでは計れない「先祖への後ろめたさ」や「子孫への責任」などの観念によることが多いようです。資産など持たない僕の勝手な印象といえばそれまでですが、そのような観念と区画整理事業の性質が、僕の中では折り合いません。

また、区画整理は整然としたまちづくりには有効な場合があることも理解はしていますが、松戸市で施行された区画整理地において、歴史を感じさせる部分がほとんど残っていないことも、以前から不思議でした。「これからの都市を考えれば区画整理で近代化に協力するのはやぶさかではない。しかし、江戸の、明治の、大正の生活を支えてきたこの施設・この場所・この文化だけは整理地にのこさなければならない」。そんな歴史の息吹を感じる部分があまりないのです。

常盤平団地をはじめとして、松戸市には手を付けにくく、再整備が後手に回ってしまう都市課題が散在しています。それらの解決・解消の糸口が見いだしにくい原因の一つに、歴史を背負わない地主と行政が連携した区画整理事業の多発ということがあるのではないかと考えることがあります。歴史や愛着、畏敬の念を抱けない土地の開発は、単なる投機的行動でしかありません。時を経てそこに生まれた課題を解決しようとしても、取り戻すべきものもなく、そもそもの展望や理念もなかったことで、再構築の道筋が描けないということではないのでしょうか。



ところで最近、近代マーケティングの理論を表面的になぞり、マーケティング用語を多用する職員や議員が増えてきたように感じます。僕自身もたまにそのような理論を借りることがありますが、理解の浅い理論や用語の多様に行き過ぎを感じ、過剰な濫用があるような気がしてなりません。
危険水域にある経済事情のなかで震災を体験し、被災地のみならず全国的に意識の転換を求められている今、私たち自身の生活を、表面的で軽薄な数値ではなく、実感として見つめ直す必要があると思います。そして育ってきた環境と今の生活空間を掛け値なしで見直し、地域への確かな理解をもって進むべき道を探らなければ、採算性偏重で町を組み立ててきてしまった戦後の松戸市の負の部分を拡大してしまうように感じます。








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プロフィール

みのわ信矢

Author:みのわ信矢
“まつど”で生まれ、“まつど”で育った僕。“まつど”がもっともっと元気で優しい街になることを願っています。まちづくり、政治経済、野球/ソフトボールに子ども会、etc・・・。たくさんのことを、たくさんの人たちと一緒に考え、行動することの大切さを感じています。地域活性化を願う全国の方々との交流も、どんどん持っていきたいですね!

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