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それでもPCR検査は必要です!


この記事を書いている2020年1月13日、新型コロナウイルスの感染状況は、ますます深刻さを増しています。

前日の12日の実効再生産数は、全国ではRt>1.47で、東京都はRt>1.53 と下がる気配がありません。

(※出典:東洋経済オンライン

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そして、松戸市が属する千葉県においては、なんとRt>1.89という極めて高い数値となっています。

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この数字を見れば、不要不急の外出は控え、当然、家族以外との飲食は避けるべき事態だと考えることが当然でしょう。

「いや、経済を回す必要があり、外食・外出控えは反対。死者数は他の要因(去年までのインフルエンザや入浴中の事故、誤嚥性肺炎等)よりもまだ少ないのに、コロナばかり警戒し過ぎ」という意見も根強いものがあります。
しかしここでは、これまでの感染拡大が、飲酒をともなう食事による飛沫範囲の広さが感染拡大の大きな要因である」という立場で論を進めます。

ところで、
松戸市では高齢者や基礎疾患のある人をはじめ、医療従事者、高齢者施設や教育機関等で勤務する人たちを対象として、PCR検査を行っています。
担当課に問い合わせたところ、スクリーニング検査は予約者含めて約4000人(延人数)、PCR検査は約100人という状況のようです。
スクリーニング検査は、おそらく担当課の各所への積極的な働きかけも功を奏してある程度の実績ができつつありますが、PCR検査に関しては、伸び悩んでいると考えざるを得ません。

現在の検査状況を見て、ある人(非市職員)は、「これほど検査者数が伸びないということは、市民に進んで受ける気がないことを示している。それなのに、わざわざ予算付けをした意味があったのか」という印象を抱くようです。

しかし私は、予算付けの意義はあるし、不可欠であると考えます。
これからも、できるだけ検査数の分母を増やし、感染状況を常に把握・理解することに努めるべきでしょう。

少し前のものですが、20年7月10日のビジネスインサイダーの記事では、年初に認知しはじめたCOVID-19に対して、テキサス州のグレッグ・アボット州知事(共和党)が実施していたバーの営業停止とレストランの入店制限を5月下旬に解除してから感染爆発がおこり、6月26日に改めて規制強化をせざるを得なくなった事例を示し、「時を戻せるならば、営業の再開は遅らせただろう」と評しています。

同サイトはまた、NY州のクオモ知事の対応も紹介しています。知事は4月19日、ニューヨーク州では感染のピークを越えたという声に対して、「経済活動の再開は、データに基づかなければならない。それは、検査に基づくデータだ」と明言し、その上で知事が、「できるだけ信頼できるデータとするためには、大規模な検査が不可欠だと考えてる」とも記し、同州のさまざまな取り組みを紹介しています。

これに類似するアメリカ国内の対応を知らせる記事は枚挙に暇がなく、一例にすぎません。それらからいえることは、「人が集まり、あまつさせお酒まで飲めば、自ずと賑やかになり、飛沫範囲は広がり、感染リスクは拡大する」ことであり、「感染経路を理解し、正しく畏れ対処するには、大規模な検査実績が必要だ」ということに他なりません。

しかしながら、なぜか、日本はPCR検査に対して、積極性を持って臨んできませんでした。それがなぜなのかは、いち地方議員でしかない私には情報が届いてこず、理由を推測することすらできません。目の前にあるのは、ただただ「感染経路を多くの人が理解できるような検査結果がない」ということだけです。
そして、2回目の緊急事態宣言が発令された直後の今の日本の状況は、半年前のアメリカにおける議論にすら至っていないのではないかと感じてしまいます。


ところで、松戸市がPCR検査をしても、保健所機能を持てないため、検査の判定は正確には県が保有することになります。そして、そこで陽性と判定された人、感染者となった人、感染者のうち症状が出た人・出ない人等、それぞれへの対応・指示も同じく県がすることになるのです。
いわば、松戸市がするPCR検査は、その結果を県に送り届けることでしかありません。
であるならば、わざわざ予算を付けてまで市が行う必要はないという意見は、予算付けを議論する段階から一部の市民にはありました。それでも私は、市がPCR検査を政策として展開する必要性を感じ、当然、予算化に賛成しています。

なぜなら、先に紹介したNY州クオモ知事の考えにあるように、新型コロナウイルスを正しく畏れるには、大規模な検査をベースにした結果の分析によらなければならないからです。そのことなくして、感情論を超えて、取るべき対応を組み立てていくことはできません。
「コロナはただの風邪」「子どもや若者は死なないから必要以上に恐れる必要はない」「経済を回しつつwithコロナ」のような考え方は、今も少なくありません。そして、それれが間違いだといい切る根拠もありません。現状では、「経済を後回しにしてでも徹底して人と人との接触を抑える」も、「経済を優先して対応を考える」も、どちらにもエビデンスがないのです。
そのような状況にあって、自分で結果の分析もできず、陽性者や感染者への指示も出せない松戸市だとしても、「検査の分母をできるだけ大きくしていくための役割」は、全力で果たす必要があると思うからです。

そのためには、まずは市内の病院や診療所・クリニック、高齢者施設といった人たちに協力していただき、少しでも「様子がおかしいな。念のためPCR検査を受けた方がいいな」と感じられる人に、市が制度化した費用補助を用いてPCR検査を受けるように促してもらうことが必要になります。
松戸市が、施策化したPCR検査の補助事業に本質的な意義を生んでいくためには、これからこの部分においての働きかけに最大の努力をしていくべきでしょう。

これはまた後日、別の記事で書くつもりですが、ただ闇雲に検査者数を増やしても、あまり意味はないからです。少しだけ説明すると、陰性と陽性、陽性者の中の感染・非感染、そして感染者のうち有症状・無症状、それぞれのケースに対して対処しつつ適正なデータにするためには、まず「検査をする必要性」がある人から検査をすることが望まれるのです。

松戸市には、新型コロナウイルスの拡大防止に関して、行政として取れる行動に制約があり、権限は小さいといわざるを得ません。個人や事業所・事業主への給付・補助などで予算をふんだんに投下することも難しい状況です。事実、「市や議員など、たいしたことはできない」とお叱りを受けることも少なくありません。
その結果、「直接的な結果を生む行動が取れないなら、なにをしてもムダ」という意識も生まれかねませんが、本当にすべきこと・できることはないのでしょうか。
たとえ限られた範囲だとしても、この難局を乗り切るために、間違いではないことを一つずつ積み重ねていくしかなく、PCR検査の拡充は、その限られた範囲の少なくとも間違いではないことの一つだと思います。






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[ 2021/01/14 00:16 ] 松戸市政 | TB(0) | CM(0)
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Author:みのわ信矢
“まつど”で生まれ、“まつど”で育った僕。“まつど”がもっともっと元気で優しい街になることを願っています。
まちづくり、政治経済、野球/ソフトボールに子ども会、etc・・・。たくさんのことを、たくさんの人たちと一緒に考え、行動することの大切さを感じています。
地域活性化を願う全国の方々との交流も、どんどん持っていきたいですね!

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